肌のハリやツヤ、そして回復力。
そのすべてを支えているのが、タンパク質です。
スキンケアの基本は「塗る」ことではなく、「つくる」こと。
今回は、美肌づくりに欠かせないタンパク質食材を、科学的根拠にもとづいてランキング形式で紹介します。
第5位:鶏むね肉 ― 肌の“修復”を助ける王道食材
高タンパク・低脂質で、肌やコラーゲンの材料となるアミノ酸が豊富。
特に、肌の再生を支えるグリシンやプロリンが多く含まれます。
また、カルノシンという抗酸化ペプチドも含まれており、
紫外線やストレスによる肌老化を防ぐ効果が報告されています(Nutrients, 2020)。
ポイント:
蒸す・茹でるなど、油を使わない調理法でタンパク質を効率吸収。
第4位:卵 ― “完全栄養食品”で肌細胞の新陳代謝を支える
卵には、体内で合成できない必須アミノ酸がすべて含まれています。
特にシステインは、肌のターンオーバーを支えるケラチンの原料。
さらに黄身には、ビオチン(ビタミンB7)やレシチンが含まれ、
肌の水分保持・皮脂バランスを整える働きもあります(Clinical Nutrition, 2021)。
調理ポイント:
半熟〜ゆで卵にすることで、タンパク質の変性を最小限に抑え吸収率アップ。
第3位:大豆製品 ― “植物性タンパク質”でホルモンバランスを整える
大豆は、女性ホルモン様作用をもつイソフラボンが特徴。
この成分がエストロゲンに似た働きをし、肌のハリと潤いを守ることが知られています。
豆腐・納豆・豆乳など、毎日の食卓に取り入れやすく、
腸内環境を整える食物繊維も同時に摂取できます。
特に発酵食品 (納豆・味噌) は吸収率が高く、
腸からの炎症を抑える効果も報告されています(Nutrients, 2018)。
第2位:ギリシャヨーグルト ― タンパク質+腸活のダブル効果
通常のヨーグルトよりもタンパク質量が約2倍、
加えてプロバイオティクス (乳酸菌) が腸内環境を整え、肌荒れを防ぎます。
腸の健康と肌の健康は密接に関係しており、
“ 腸から整えるスキンケア ”として最も手軽な選択肢のひとつ。
甘みを足したい場合は、ハチミツやベリー類を少量加えるのがおすすめです。
(Frontiers in Microbiology, 2022)
第1位:魚(特にサーモン・マグロ)― コラーゲンと脂質の理想バランス
魚は高タンパクかつ低カロリーなうえ、オメガ3脂肪酸を同時に摂れる美肌食材。
特にサーモンには、コラーゲン生成を促すビタミンDとアスタキサンチン(強力な抗酸化物質)が含まれます。
マグロの赤身には鉄分とビタミンB群が多く、血流を促して“ くすみのない肌 ”を維持。
(Journal of Cosmetic Dermatology, 2019)
魚に含まれるDHA・EPAは、細胞膜を柔軟に保ち、
肌の弾力と保湿力を維持する基礎栄養素としても注目されています。
まとめ ― 美肌は「外から塗る」より「中からつくる」
肌を美しく保つために必要なのは、
タンパク質(材料)+抗酸化栄養素(守る)+腸の健康(整える)。
外的ケアももちろん大切ですが、
食べるスキンケアを意識することで、肌は自然と変わっていきます。
“ 何を塗るか ”よりも、“ 何を食べるか ”。
その意識が、透明感のある肌への第一歩です。
参考文献
- Zdzieblik D. et al., Nutrients, 2020.
- Lee J. et al., Journal of Cosmetic Dermatology, 2019.
- Yamashita M. et al., Clinical Nutrition, 2021.
- Kim H. et al., Nutrients, 2018.
- Johnson E. et al., Frontiers in Microbiology, 2022.


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