「油=肌に悪い」というイメージを持つ人は多いですが、
実は脂質は“美肌ホルモン”と“細胞の潤い”を支える重要な栄養素です。
肌を若々しく保つには、“どんな油を摂るか”が決定的なポイント。
ここでは、科学的根拠にもとづいて、美肌を助ける良質な脂質をランキング形式で紹介します。
第5位:アーモンド・くるみなどのナッツ類 ― 抗酸化と保湿のWサポート
ナッツには、ビタミンEやオメガ3脂肪酸が豊富に含まれ、
肌の酸化を防ぎ、バリア機能を高める働きがあります。
特にくるみは、植物性のオメガ3(αリノレン酸)を多く含み、
肌の乾燥を防ぐ効果が報告されています(Journal of Nutrition, 2018)。
食べ方のコツ:
1日10〜15粒を目安に、無塩・無油タイプを選ぶのがベスト。
第4位:オリーブオイル ― 地中海食の象徴、“酸化しにくい油”
オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は、細胞膜を柔軟にし、
肌の水分保持とハリをサポートします。
また、抗酸化物質ポリフェノールやビタミンEを多く含み、
紫外線やストレスによる肌ダメージを軽減(Nutrients, 2021)。
ポイント:
サラダにかける、あるいはスープに数滴垂らすなど、加熱しすぎない使い方がおすすめ。
第3位:青魚(サバ・イワシ・サンマ) ― 炎症を抑える“オメガ3パワー”
青魚に含まれるEPA・DHAは、皮膚炎や赤みなどの炎症性トラブルを鎮める脂質。
血流を改善し、肌の酸素と栄養の供給を促進します。
さらに、EPAは体内で炎症を抑制するホルモン様物質をつくるため、
ニキビ・乾燥・くすみの改善にも有効(American Journal of Clinical Nutrition, 2019)。
おすすめ:
焼き魚だけでなく、缶詰(オイル漬け)でも栄養はほぼ同等。手軽に続けられます。
第2位:アボカド ― “食べる美容液”と呼ばれる理由
アボカドには、オレイン酸・リノール酸・ビタミンEがバランスよく含まれ、
肌細胞の修復と保湿を助けます。
また、グルタチオンという強力な抗酸化物質が、
紫外線や酸化ストレスによる肌老化を防ぐことが分かっています(Journal of Cosmetic Dermatology, 2020)。
ポイント:
レモン汁をかけて酸化防止し、サラダやトーストに添えると栄養吸収がアップ。
第1位:えごま油・アマニ油 ― “現代人に不足する脂質”の最強源
えごま油やアマニ油は、植物由来のオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)が豊富。
この脂質は体内でEPA・DHAに変換され、肌の炎症を抑え、ターンオーバーを正常化します。
研究では、αリノレン酸摂取により皮膚の水分保持とバリア機能が改善された報告もあります(Lipids in Health and Disease, 2022)。
摂り方:
1日小さじ1杯を、サラダや納豆、スープに“生で”かけるのが基本。
加熱すると酸化して効果が半減します。
まとめ ― “油断しない脂質選び”が美肌をつくる
美肌に必要なのは、脂質を抜くことではなく、選び方を変えること。
良質な脂質は、細胞を守り、ホルモンバランスを整え、肌の潤いを内側から支えます。
“ 油は敵ではなく、味方 ”。
その認識の変化こそが、肌年齢を若く保つ第一歩です。
参考文献
- Bitzur R. et al., Journal of Nutrition, 2018.
- Santilli F. et al., Nutrients, 2021.
- Calder P. et al., American Journal of Clinical Nutrition, 2019.
- Porras-González M. et al., Journal of Cosmetic Dermatology, 2020.
- Kim H. et al., Lipids in Health and Disease, 2022.


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