季節の変わり目に体調を崩すのはなぜ? ― 科学で読み解く“ゆらぎの季節”の乗り切り方

季節が変わるたびに、
「必ず風邪を引く」「頭がボーッとする」「だるさが抜けない」
そんな経験はありませんか?

実は、季節の変わり目は人間の体にとって“最もストレスのかかるタイミングのひとつ”
気温や湿度、日照時間、空気の質などが短期間で変動し、体がその変化に追いつけなくなるのです。

ここでは、季節の変わり目に体調を崩しやすい“本当の理由”と、今日からできる対策をまとめます。

気温差で自律神経が乱れる ― 体は“急な変化”に弱い

寒暖差が7℃を超えると、自律神経への負担が急増します。
特に春・秋・梅雨は、1日の中で10℃前後変わることもあり、体温調節が追いつかなくなることがあります。

その結果、

  • だるさ
  • 頭痛
  • 胃腸の不調
  • 冷え
  • めまい

など、“自律神経の疲れ”が症状として現れます。

(参考:Japanese Journal of Biometeorology, 2021)

気圧の乱高下で体がむくむ・頭が痛い

台風・低気圧・春の嵐など、季節の変わり目は気圧が不安定。
気圧が下がると血管が拡張し、炎症や痛みを感じやすくなります。

気圧変化に弱い人は、
内耳の気圧センサーが敏感と言われ、頭痛・耳鳴り・眠気が出やすい傾向があります。

(参考:Frontiers in Neurology, 2020)

免疫の切り替わりで“風邪を引きやすい体”になる

季節が変わるタイミングは、免疫システムが大きく揺れ動く時期でもあります。
体温調節にエネルギーが取られるため、免疫細胞への供給が一時的に低下し、ウイルスに負けやすくなるのです。

特に

  • 春先の花粉+寒暖差
  • 秋の乾燥+日照時間の減少
    は、免疫力が大きく落ちやすい組み合わせ。

(参考:Nature Immunology, 2019)

湿度の変化で呼吸器が荒れる

湿度が急激に下がると、
鼻・喉の粘膜が乾燥してウイルスが侵入しやすくなります。

逆に湿度が急上昇すると、
カビやダニが増え、アレルギー症状が悪化します。

季節の変わり目は、この“乾燥 ⇄ 多湿”が繰り返され、呼吸器への負担が増大します。

(参考:Allergy, 2020)

睡眠の質が落ちることで、体調不良に拍車がかかる

季節の変わり目には、

  • 日照時間の変化
  • 気温差
  • 花粉や湿気による鼻づまり
  • 寒暖差で寝苦しい

これらが重なり、睡眠の質がガクッと落ちます。

睡眠不足は、免疫の要であるNK細胞活性を低下させることが分かっています。

(参考:Sleep, 2022)

今日からできる“季節の変わり目”対策

薄手の服を1枚持ち歩く

気温差に体を合わせるより、服で調節する方がはるかに合理的です。

朝の白湯と夜の入浴で自律神経を整える

緩やかな温度刺激は、自律神経を“ニュートラル”に戻す効果があります。

加湿器 or 湿度管理で喉を守る

湿度40〜60%が粘膜防御の最適ゾーン。

睡眠だけは崩さない(7時間前後)

季節変動で乱れやすいため、“睡眠ファースト”で乗り切る。

タンパク質とビタミンDを意識

免疫安定の鍵。特に日照時間が減る時期ほど重要です。

季節の変わり目を“予測”して体を守る

季節の変わり目の体調不良は、
運が悪いわけでも、体が弱いわけでもありません。

体が「急な変化に弱い」だけです。
そして、それは人間全員に共通する生理現象です。

大切なのは、
「変わる季節に、変わる体が追いつけるよう準備すること」。
それだけで、毎年の不調は驚くほど軽減できます。

参考文献

  • Japanese Journal of Biometeorology (2021) Seasonal temperature variability and autonomic response.
  • Frontiers in Neurology (2020) Barometric pressure sensitivity and headache.
  • Nature Immunology (2019) Immune modulation across seasonal transitions.
  • Sleep (2022) Sleep quality and immune regulation.
  • 日本アレルギー学会誌(2023)『季節変化と呼吸器症状の関連』

コメント